前置きのまとめ
我々の大宇宙空間では、全天空を等距離で事象の地平面が均等に覆う。だからこの宇宙空間は基本的に真っ暗で絶対零度に近い寒さだ。事象の地平面の手前には過去の空間、物質が時間が停止に近い状態で降り積もっている。この中には宇宙の背景放射を行っている層(赤方偏移約1000の高温領域)も有る。
これは大昔、この宇宙空間がまだ閉じておらず、我々の認識できない外部超広大空間からの強い3000K放射を受けていたころの宇宙空間の姿である。赤方偏移で光の波長がN倍になる領域では時間の速度が1/Nになっている。赤方偏移が約1000ということは時間速度は約1/1000になる。さらにそこから光が届くのにも140億年程度かかっている事になる。従って我々はそこにごく初期の宇宙の姿を見ていることになる。
リンク 詳細解説 → 宇宙の背景放射について
我々が観測できる天体は全て大宇宙ブラックホールの中心(全天空の最遠方)に向かって等速で落下している。しかし遠方の天体ほど中心核に近いので重力ポテンシャルの差で大きく重力赤方偏移している。多くの銀河が渦巻き構造なのは分散した物質が重力収縮する際に、大宇宙中心核による潮汐力の影響を受けるので多くは渦巻き構造になる。
本論によれば我々の宇宙に反物質が存在しない理由や、宇宙が加速膨張しているかのように観測される理由も、ダークマターの正体も、十分に検証された物理理論の範疇で合理的に説明可能だ。
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上記は本論を大まかにまとめた解説文です。本論の主文は下記です。主文はそれのみで完全に完結する構文としたので、上記解説文と重なる部分が有ります。
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新しい物理法則の提案(あくまで古典物理を逸脱しない範囲での拡大解釈)を含め、この宇宙の成り立ちを説明するストーリーをまとめてみました。
とりあえず私が私に説明するのに、宇宙の成り立ちに関する説明不可能な所がほぼほぼ無くなくなった。私の感想では、たぶんこのストーリーは正しい!
じとー (汗) あくまでこの飼い主の主張であり、もちろん仮説だよ
しかしダークマターの説明は明解で画期的だと本人は思ってるよ
反物質が無い理由の解説も他論に比べて一番納得できるぞ
作者主張:それより画期的なのはシュヴァルツシルト半径内の天体は空間が反転するので中心核の重力が打ち消され、重力加速度がゼロになるという結論だ。これで質量エネルギー保存則がどこまでも成立し、中心核の無限の圧縮も無いので特異点を考える必要すらない。本論によればブラックホール内部はさほど特殊な環境ではなかった! ただ空間が反転して裏返しになっているだけだ。宇宙全体として質量エネルギー保存則は成立し、重力場、電荷も保存される。特異点は存在しない。これは完璧に整然とした世界観だ。
おそろしやー 飼い主の思い込みもついにここまできてしまったか - - -
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宇宙の成り立ちについての仮説 裏返し空間の宇宙構造論
最終更新 2022/09/29 S.Aada 初版2012年頃
更新理由:新しい知見、考えの盛り込み
本論の目的
宇宙の成り立ちについて現在、最も支持されているのは膨張宇宙論(ビッグバン説)である。しかし私はこの説には同意できない。この説を成立させるには十分に検証されている古典物理(ニュートン、アインシュタイン時代)の原理原則、定理をかなり曲げなくてはならない。
しかし私の個人的志向としては最低でも「質量エネルギー保存則」は守りたい。これまで無視したら永久機関も肯定する無茶苦茶な世界観になる。それに加え重力場、電荷も保存されるべき不変量だと思っている。
そしてここでは、これらの原則を厳密に守って構築した全く別の宇宙論を提案したい。この仮説によれば古典物理理論を無視するような「特異点」とか「空間の膨張、インフレーション」,「ダークエネルギー」などという変なものを持ち出さなくても、古典物理の範疇で現実宇宙の観測事実を完全に説明可能だ。従って私の仮説の方が多くの人にとって、感覚的にも抵抗なく受け入れられると思える。
尚、ダークマターは本論でも存在を認めており、その構造やふるまい、生成メカニズムについて解説し、その存在を思考実験で証明している。またこの宇宙が正物質のみになった理由も、宇宙の2.7K背景放射についても合理的な解説をしている。
またビッグバン宇宙論と本論では、結果として宇宙構造がほぼ同じになる。ビッグバン論ではすべての方向で遠方ほど過去となり、最遠方はビッグバンの始まりの原点となる。だからビッグバン論でも原点が全天に広がった一種の裏返し空間となる。また遠方では空間の膨張速度が光速を超えて事象の地平面を作り、我々の全天を覆うと解釈している。これは観測者から見て本論による宇宙空間の構造と同じであり区別が難しい。
以下では(0)の序文で本論の概要を解説し、次に(1)~(11)で各種の観測事実を挙げ、それに対する本論による解釈を加え解説した。さらに(12)~(14)では空間が閉じる様子や宇宙ブラックホール内に位置する我々の宇宙の状態を表現可能な範囲で図解し、説明を加えた。
0.序文 宇宙の全体構造についての概要
私の主張する我々の宇宙の正体とは、まず我々の認識できない場所にある超広大な外部空間に、我々の宇宙が所属する超巨大ブラックホールがあると想定している。我々が認識している大宇宙空間はこのブラックホールの中に含まれるが、それはごくごく一部を占めるに過ぎない。このブラックホールをここでは宇宙ブラックホールと呼ぶ事にする。宇宙ブラックホールのシュヴァルツシルト半径はおそらく数千億~数兆光年以上に達する。
宇宙ブラックホールの近辺には外部空間から落下してくる物質、光エネルギー等が溜まり、落下エネルギーの開放や正、反物質の反応などで超高温の層を作っている。その層の中央部は放射優勢であり物質の形では存在できない。しかしこの層の内側では宇宙ブラックホールの事象の地平面(絶対零度)に対して放射冷却するので急激に空間温度を下げる。すると光エネルギーはダークマターにエネルギーを渡して物質を生成するようになる。
例:電子ー陽電子結合型ダークマターが高エネルギー光の吸収で結合が切れて電子と陽電子が対生成する。それ以外にも陽子ー反陽子結合型ダークマターから陽子と反陽子が対生成するなどの反応が起こる。
その後、正物質のみを選択落下させるフィルター層を通して正物質(主に水素、ヘリウム、リチウム)と各種ダークマターのみが落下していき、シュヴァルツシルト半径内で絶対零度近くまで放射冷却されて、現在我々が観測している宇宙空間が作られた。
シュヴァルツシルト半径を超えて落下すると空間が裏返しとなり、全天に宇宙ブラックホールの中心核が広がった閉鎖空間となる。そしてその中心核を覆い隠すように事象の地平面で包まれるので、我々の宇宙空間は真っ暗になり絶対零度近くまで冷却されていった。
この裏返し空間内では全ての方向が宇宙ブラックホールの中心方向、つまり下側となる。そのため遠方ほど下側なので、重力ポテンシャルの差でそこからくる来る光は赤方偏移し、事象の地平面の所で赤方偏移が無限大、時間の速度がゼロになる。これらの詳細は後で解説するので、ここでは取り敢えずそのまま受け入れて頂きたい。
またこの裏返し空間では落下観測者から見ると全天に宇宙ブラックホールの中心核が等距離に存在するので、重力がバランスして無重力状態となる。落下者(物体)が中心核の重力で加速されるのはシュヴァルツシルト半径の所までであり、その後は慣性による等速運動となる。この論理設定により宇宙全体での質量エネルギー保存則が守られる。
前記した宇宙ブラックホ-ルの事象の地平面とは、全ての放射を吸収し反射や再放射をしないので、真っ暗で絶対零度の場所である。絶対零度の壁で包み込まれているのだから我々の宇宙空間は暗く、基本的には絶対零度に向かって冷却されている。ホーキング放射が実在したとしてもその量は僅かであり、実質的には絶対零度と考えてよい。
この飼い主はホーキング放射を信じていない。ついでにディラックさんの負のエネルギー関連に関する説にも否定的だ。
それを拒むのは多くの恒星が放出する光エネルギーだったり、空間が閉じる前に注ぎ込んでいた外部空間からの放射エネルギーの残滓だったりする。しかしそれでも絶対温度で約2.7Kにしかなっていない。
● 観測事実との一致を確認① 宇宙は暗くて寒い
2.膨張宇宙、ハッブルの法則について
前記した様に本論ではこの空間は観測者から見て遠方天体ほど中心核に近い。つまり重力勾配の下側になるので遠い天体ほど、重力ポテンシャルの差で赤方偏移して見える。この観測結果から赤方偏移の原因をドップラー効果だと考えて膨張宇宙論(ビッグバン説)が生まれた。
しかし私の主張ではこれは重力赤方偏移であり、我々の宇宙は宇宙ブラックホールへの落下過程だということになる。そして我々の認識する宇宙空間の終端である宇宙ブラックホールの事象の地平面に近づく天体ほど、大きな赤方偏移が見られる。事象の地平面では赤方偏移が無限大で放射を含めて行きの一方通行なので絶対0度になる。するとこれは我々が観測している宇宙の最遠方の状態と非常によく一致している。
ある遠方宇宙空間における赤方偏移による光の波長の増大率をN倍とすれば、その場所の時間の速度は我々から見て時間速度が1/N倍となる。事象の地平面ではNが無限大になるので時間も停止する。そしてその手前側に大きな赤方偏移の見られる空間が積み重なる。そこには空間が閉じる前に外部空間からの高温放射にさらされていた空間(赤方偏移約1000)もあり、そこからは宇宙の2.7K背景放射が観測されている。
リンク 詳細解説 →宇宙の背景放射について
● 観測事実との一致を確認② 遠方天体ほど大きな赤方偏移:ハッブルの法則
補足説明コーナー
ここで採用した標準的と思われる理論,法則の概要 飼い主の思い込みかも
①質量エネルギー保存の法則
→質量エネルギーは総量が一定であり増減しない。
拡張:あるブラックボックス内でどんな反応が起きても、そこからの出入りが全く無い場合、ブラックボックスの質量とそれの作る重力場は変化せず一定である。内部の電荷数も一定である。それがたとえ電子ー陽電子反応でも。 正電荷と負電荷が結合することで外部からは観測できなくなる事はあるよ
②真空中で光は最短距離を直進する
→真空中では光は直進し、その光路は二点間の最短距離である。
拡張:曲がった三次元空間でも光は二点間の最短距離を通る。我々には光路が曲がっているように見えても、実はそれが曲がった空間における最短距離(直線)である。
③曲がった三次元空間では二点間の最短距離は多数ある場合が有る。
拡張:一つの中心核による単一構造の重力場において、観測者から出た光が全て中心核に向かうような空間の場合、無数に出来た二点間の光路は全て等距離で二点間の最短距離である。これは曲がった2次元空間である地球表面で、南極と北極を結ぶ最短行路は無数にあり、それらは全て等距離になるのと同じ事である。つまり観測者から見て全ての方向の等距離に中心がある閉じた空間となる。
④ブラックホールについての認識
3.我々の宇宙空間の元素構成についての説明
大宇宙ブラックホールの外に広がる外部空間は非常に希薄で高温であろうと推定するが、物質が存在できず放射優勢となるほどの超高温は大宇宙ブラックホールに比較的近い空間のみの可能性が有る。
外部空間に広く薄く分布していた物質が、遠方から宇宙ブラックホールに落下していく過程で大きな運動エネルギーを得る。そしてそれらは光速に近いような速度になる。それが宇宙ブラックホール近くで濃縮され、衝突を繰り返すことで熱エネルギーに変わり超高温状態になる。
また外部空間では物質として存在していたとしても正物質と反物質が入り混じった状態である可能性が高い。これは低密度だからあり得ることだ。そして宇宙ブラックホールに落下する過程で前記した宇宙ブラックホール周辺の超高温層にぶつかって光エネルギーの塊になり物質として存在できないような超高温層を維持し、形成する。
この様に少なくとも宇宙ブラックホール近辺は物質がダークマターと放射エネルギーという形態でしか存在出来ない様な超高温の空間で包まれるが、この超高温層の内側では宇宙ブラックホールの事象の地平面(絶対零度)により空間が冷却され始める。するとダークマターから電子ー陽電子対、陽子ー反陽子対などの物質が対生成し始める。
それらは更に反応してヘリウム原子核等も融合で生成するが、密度と時間の関係でそれ以上の融合反応は進みにくい。そのため我々の宇宙空間の初期には存在する物質の大部分が、水素原子とヘリウム原子で始まった。しかしリチウム以上の原子も少量なら生成した。
● 観測事実との一致を確認③ 初期宇宙の構成物質は主に水素とヘリウムである
4.宇宙の2.7K背景放射についての説明
ホーキング放射が実際にあるとすれば事象の地平面も厳密には絶対零度ではないかもしれないが、数値的にはゼロに近く実質的には絶対零度として扱って問題ない。
この様に事象の地平面が覆い被さり、完全に包み込まれて外部空間とつながる窓が閉じる時、外部空間からの数千度の黒体放射は遮断された。その前に入射していた放射は我々の周囲からは速やかに飛び去り、全天に広がる事象の地平面に向かって吸収されていった。
4-2.宇宙ブラックホールの外側(外部空間)にある高温層の構造について
宇宙ブラックホールを包む高温の層は中央部は10^15Kといった超高温だが、前記したようにブラックホールに近づくと事象の地平への放射冷却で急激に温度を下げる。そして約3000Kの所で明確に層が分かれる。それより外側では光が通過できない不透明層になるので熱移動がしにくく、超高温を維持しやすい。
しかし約3000K以下では光が自由に通過できるようになり、ブラックホールの事象の地平に向かって猛烈な放熱が起こり、急激に温度が下がる。このようにしてブラックホールの事象の地平面には3000Kの放射光が降り注ぐ。これがブラックホールに降り注ぐ物質微粒子(主に水素、ヘリウム原子)を照らし、3000Kの黒体放射層を形成した。
4-3.我々の宇宙に背景放射を行っている層について
我々がシュバルツシルト半径を超えるとき、この3000Kの反射、再放射層を伴う事象の地平面で包みこまれ、同時に外部からの放射光が遮断された。我々の周囲や事象の地平から十分離れた黒体放射層は外部空間からのが放射が遮断されると速やかに空間が冷却された。そのため空間全体からの放射はほとんど無くなった。
しかし事象の地平のすぐ近くに形成された黒体放射層では赤方偏移が大きく、事象の地平に近いほど固有時間が極めて遅くなっている。そして赤方偏移が1000に近い層では時間速度も約1/1000なので、その場所ではまだ空間が閉じておらず、外部空間からの強烈な放射光に曝され、それの反射や微小物質からの再放射で約3000Kの黒体放射を行っている。そして現在でもそこからの放射が観測される。これが宇宙の2.7K背景放射の正体である。
尚、この宇宙の背景放射層は約138億光年離れていると見積もられており、その到達時間約138億年分も固有時間を遡って見ていることになる。
4-4.背景放射はなぜ均一な黒体放射になるのか
外部空間の水素やヘリウムのプラズマからの放射が線スペクトルにならず黒体放射になっているのは十分な(密度×奥行き)があるためである。これは太陽表面も主に水素、ヘリウムなのに黒体放射になっているのと同じことだ。
背景放射強度が極めて均一なのは、それが宇宙ブラックホールの同一の「事象の地平面」だからである。宇宙中心核は大きな重力で凹凸の無い球体となる。それに伴い、それの作る事象の地平面も均一な球体となり極めて均質だ。
またこの空間では全体として大きな重力レンズ効果がありブラックホール中心は無限大に拡大されて全天に広がっている。事象の地平面の拡大率はそれよりは小さいものの極めて大きく拡大されており、見かけの大きさ(全天)よりもかなり小さい。これも宇宙の背景放射が極めて均一である原因となる。
4-5.背景放射に見られるわずかな不均一さの原因
前記の様に我々の宇宙から見ると、この宇宙の背景放射層は極めて均等である。ただし落下物質の分布は完全に均一ではないので、わずかな分布模様はある。また我々の大宇宙は中心核に対して公転しながら落下しているとも考えられるので、それによる偏りも有るだろう。また中心核自体が自転している事も十分考えられるので、それらも天球の背景放射の偏りとして観測される可能性がある。
また空間が閉じる直前の落下方向とその逆方向では、空間が閉じた後でも事象の地平近くの背景放射が観測される空間あたりに若干の差異が残りそうだ。これらも背景放射の完全当方性を少しだけ破る原因となる。
リンク 詳細解説 → 宇宙の背景放射
遠方天体ほど、そこから光情報が伝わるのに時間がかかっているのだから、例えば130億光年先の宇宙空間から来る光情報は我々に130億年前の景色を見せてくれている。さらにそこからくる光は重力赤方偏移による赤方偏移で波長が約10倍になっているとすれば、それに伴い時間の速度が約1/10になっている。従ってその空間は130億年前の姿であることに加え、その空間が生まれてからの時間は我々が認識する時間の1/10しか経過していない。
5.宇宙の2.7K背景放射についての詳細検討、試算
以下は宇宙の背景放射に関する試算である。かなり端折った乱暴な設定ではあるが、基本線は妥当であり事実に近いと思っている。
我々の近傍の宇宙空間が宇宙ブラックホールに落下し始め、空間が閉じ始めたころ今見えている130億光年先の宇宙もやはりほぼ同じ位置関係にあった。赤方偏移もほぼ同じであったと仮定すれば、我々と130億光年先の宇宙空間、天体の落下速度が共に光速の1/2.5だったと仮定すれば、落下し始めてからの時間差は130億c・y(光年)÷(1/2.5)C=325億年 つまり325億年先に落下を始めた宇宙空間だといえる。
我々の銀河周辺が落下し始めてから150億年と仮定すれば落下距離は150億y×(1/2.5)c=60億c・y つまり60億光年となる。130億光年先の宇宙は落下し始めてから325億y+150億y=475億y つまり落下を始めてから475億年の時間が経過していることになる。
しかし我々の宇宙が落下し始めるころ、130億光年先の宇宙からは光情報が伝わるのに130億年必要なので325億年先に落下を始めたものの我々の観測では325億y-130億y=195億y つまり落下を始めて195億年の宇宙を見ていた事になる。
そこから我々の宇宙空間も落下を始め、150億年が経過した。すると130億年先の宇宙は落下を始めて195億y+150億y=345億y つまり落下を始めてから345億年の宇宙を130億光年の彼方に見ていることになる。
しかしこの130億光年先の宇宙は赤方偏移により時間の進行速度が1/10なので345億y×(1/10)=34.5億y つまり落下を始めて34.5億年の比較的若い宇宙を見ていることになる。この仮定による結果は現在の観測結果に近いだろう。130億光年かなたの宇宙空間にも比較的若い銀河が多数、確認されている。落下を始めてから34.5億年の宇宙空間なら、多数の銀河が生まれていても矛盾はない。135億光年先にも銀河は発見されているが、本論なら矛盾はない。しかしビッグバン論の標準的なストーリでは論理的な説明は不可能だろう。
次に宇宙の背景放射を行っている層はどうだろう。観測による予想では我々から約138億光年遠方とされている。赤方偏移は約1000であり、時間速度は約1/1000になる。
我々の近傍の宇宙空間が宇宙ブラックホールに落下し始め、空間が閉じ始めたころ今見えている138億光年先の宇宙もやはりほぼ同じ位置関係にあった。赤方偏移も同じ約1000であったと仮定すれば、我々と138億光年先の宇宙の落下速度が共に光速の1/2.5だったと仮定すれば、落下し始めてからの時間差は138億c・y(光年)÷(1/2.5)C=345億年 つまり345億年先に落下を始めた宇宙空間、天体だといえる。
我々の銀河周辺が落下し始めてから150億年と仮定すれば138億光年先の宇宙は落下し始めてから345億y+150億y=495億y つまり落下を始めてから495億年の時間がたっていることになる。
しかし我々の宇宙が落下し始めるころ、138億光年先の宇宙からは光情報が伝わるのに138億年必要なので345億年先に落下を始めたものの我々の観測では345億y-138億y=207億y つまり落下を始めて207億年の宇宙を見ている事になる。
そこから我々の宇宙空間も落下を始め、150億年が経過した。すると138億年先の宇宙は落下を始めて207億y+150億y=357億y つまり落下を始めてから357億年の宇宙を138億光年の彼方に見ていることになる。
しかしこの130億光年先の宇宙は時間の進行速度が1/1000なので357億y×(1/1000)=0.36億y つまり落下を始めて0.36億年のまだ宇宙が完全に閉じきっていなかった初期の宇宙を見ていることになる。この仮定による結果は現在の観測結果に近いだろう。138億光年かなたの宇宙空間はまだ空間が閉じきっておらず、外部空間からの強烈な約3000K放射に曝されていた。そのためこの3000K放射が大きな赤方偏移(約1000)を受けて宇宙の2.7K背景放射として観測されている。
リンク 詳細解説 →宇宙の背景放射について
● 観測事実との一致を確認④ 宇宙の2.7K背景放射 かなりの等方性と僅かな偏り
重力崩壊についての補足説明
本論では大宇宙ブラックホールの中心核は特異点にはならないとしている。なぜなら中心核の重力場が極端に強くなると、その重力場による空間の歪で空間が閉じてしまう。これは空間が反転することを意味し中心核が全天空に広がる。
すると落下物体にとって中心核の重力がバランスして無重力状態となり、それ以上、落下速度が増大することは無い。そのため、その物体が中心核に衝突してもエネルギー放出量は限られている。中心核に積もった物体にも大きな重力は働かない。そのため空間が閉じてブラックホールになってからは、それ以上の中心核の圧縮はあまり進まない。重力崩壊は無く特異点もできない。普通の物理法則が適用できる世界だ。
6.宇宙の大規模構造ができたメカニズム
空間が閉じると物質が外部空間から持ち込んだ熱も、すぐに放熱されて絶対零度に向かって冷え込む。やがて物質やダークマターの重力で物質が集積し始め、恒星が出現し、銀河を形成する。
生成した物質が大宇宙ブラックホールに落下する際には、均等分散して降りそそぐわけではない。落下を始める前に既にある程度の部分集積がおこり、それらがある程度まとまって粘性流体の様に落下していくと考えた方が良い。これらにより銀河団、宇宙の大規模構造が出現した。またこれらは大宇宙ブラックホールに対して公転運動をしていると考えるのが普通だろう。
他の可能性としては宇宙ブラックホールを包む物質生成、正物質フィルター層の最下層には電子層ができている。
リンク 詳細解説 → 反物質が無い理由 → 外部空間と宇宙の背景放射
そこには常に電子が供給されていくので電位が上昇し、そのうち宇宙ブラックホールに放電(落雷)する。するとその強大な電流による光放射により落下物質粒子を押しのけ、何もない空洞状のボイドが発生し、それに伴い落下物質粒子が寄せ集められて凝縮したフィラメントという密集銀河群の構造の元ができた可能性が有る。
● 観測事実との一致を確認⑤ 銀河の大規模構造
7.宇宙の加速膨張と一般的には解釈されている観測事実についての説明
ある観測事実から宇宙が加速膨張していると言われているが、それは観測事実を膨張宇宙論(ビッグバン論)に当てはめたときに加速膨張だと言っているだけであり、本当に加速膨張しているかどうかは別問題だ。
観測事実は赤方偏移を横軸に取り、縦軸にその天体までの距離を取ったときに、赤方偏移の増大に対し予測される天体までの距離が、赤方偏移が大きい領域では均等膨張だとした場合に予想される距離よりも遠くなりすぎることだ。同じ割合で膨張しているとして予測した赤方偏移の値に対する距離よりも、遠くの天体はより遠くにある。これにより現在の宇宙は加速膨張していると解説されている。さらに観測事実から宇宙の初期には逆に減速膨張だった可能性が有るとされる。
本論(宇宙ブラックホール仮説)によれば全ての天体は宇宙ブラックホール中心に対して慣性運動(等速落下)をしていることになる。
ここで宇宙ブラックホールの質量が中心核に一点集中だと仮定して試算してみると、我々の銀河から遠く離れた天体ほど位置エネルギー差(ほぼ∝赤方偏移)に対する距離は小さくなる。
これでは観測事実に反することになってしまうが、もう一つの事実として宇宙ブラックホールは質量が一点に完全集中したモデルではないという事だ。常に物質やダークマター(正ー反物質結合体)が落下し続けており質量がかなり分散配置されたモデルとなっている。
このようなモデルでは例えば我々の銀河近辺の様にまだ落下距離が浅いところでは、後から落下してくる物質やダークマターの量と割合が少ないので、宇宙ブラックホールは質量が一点集中したモデルに近い。
すると観測結果は前記したような位置エネルギー差に対する距離が近くなる。これをビッグバン論者から見ると空間膨張が初期宇宙では減速膨張しているかの様に見える。
逆に遠方銀河の様にかなり深く落下した天体、場所では後から落下してくる物質、ダークマターの量や割合が非常に多いので、宇宙ブラックホールは質量が一点集中モデルとは言えなくなる。
すると後から落下してくる物質、ダークマターが遠方天体の位置エネルギーの増加を緩和する方向に働き、観測結果は位置エネルギー差に対する距離が遠くなる。これをビッグバン論者から見ると空間膨張が加速しているように見える。
しかしそのように観測されたとしても、実際に空間が加速膨張しているわけではない。本論によれば我々の空間は宇宙ブラックホールへの等速落下過程であるから、遠方天体との距離は一定を保つ。宇宙空間全体のサイズは縮小していく。
本論では観測事実がどの様な物であったとしても宇宙ブラックホールの質量集中、分散度合いを変えてみれば観測事実に整合した説明が可能になるので、今後どのような観測事実が出てきても対処できるだろう。
リンク 詳細解説 → 宇宙の加速膨張について
● 観測事実との一致⑥ 超遠方天体はハッブル定数からの予想より暗かった(遠かった)
ビッグバン論(膨張宇宙論)は次々出てくる矛盾する観測事実に無理やり合わせるため論理に相当な無理がでている。それに対し本論は基本ストーリーにブレが無い。観測事実を全て許容する。新たな仮説を要求しない。
この内容については新規ページを設けたので、そちらをご参照ください。
リンク 詳細解説 → 宇宙ブラックホール内の景色と、閉鎖空間の出来るメカニズム。
リンク 詳細解説 → A view inside a cosmic black hole and - - - English edition
以下はしばらく併記しますが、上記の方が正確です。
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