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超高温1100℃熱風ヒーター



フィンテック社の熱風ヒーターは800~900℃の熱風を発生できた。しかしより高温を要求される用途もあるので、1000℃~1100℃に対応するヒーターを開発した。

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超高温熱風ヒータ SAHD200v-1kw/10PS/HT/+SC(R) φ16×128mm

 ライバルがあらわれたのだ。とりあえずここと同じスペックは必要。そのうちもっと改良して圧倒的優位にたたなくてはならない。まあ敵の方式では小型ヒータには向いていないだろうから棲み分けが可能かもしれないが、やはり気に入らない。
 電熱線に合金系電熱線を使う限り発熱体温度は1200℃程度が限界だ。あとは熱風温度をいかにその値に近づけるかだ。温度差50℃が目標であり、何とか可能になりそうだ。
 1200℃の壁を破るには珪化モリブデンとか炭化珪素発熱体にいかなくてはならない。あるいは光加熱型熱風ヒーターというのもありかな?又は光加熱ブースター付き熱風ヒータ。
 ノズルでせっかく作った高温熱風が少し冷却されるのがもったいないから、ヒーター付きノズルとして熱風温度を下げない。できればブーストする。
 超音波振動を加えたら熱伝達が改善しないだろーか? あるいはトルネードだ! サイクロトロン方式はどーだろーか?
 交流流体という概念がある。それに直流成分を重複させる。熱風としてのOUTPUTはこの直流成分だ。交流成分が熱伝達を助ける。これなら好きなだけ乱流を起こさせる事ができそうだ。
 あーだこーだ ワイワイガヤガヤ

フィンテック社のページ http://www.fintech.co.jp/nf-SAH/sahs-HT.htm

当面は200v-1kw(SAHD200-1k/10PS/HT)という1品種のみを発売する。尚、このヒーターは取扱がシビアな面もあるので、FCM-N特別仕様品とのセット販売とする。

改良点は下記となる

①HDコイル化はもちろんだが、巻き径と電熱線径,コイル長さの比率を最適化し、電熱線密度をある値以上にすると大きな圧損が発生しその圧損のエネルギーで通過気体に強い乱流が発生する。これにより高い熱交換性能を得る。発熱体と通過気体との温度差は100℃程度になる。(通常は200~300℃)

②熱風温度の測定はR熱電対としSC仕様とする。→オプション記号/+SC(R)

③金属ケースに断熱部を設ける。

以上の対策により予想寿命は下記となる。

熱風温度950℃   約4000時間寿命
熱風温度1000℃  約800時間寿命
熱風温度1050℃  約200時間寿命
熱風温度1100℃  約80時間寿命

断熱部は最低限の寸法とした。通常の外径(φ13)に対しφ16mmに増えるだけとなる。ニッケル箔を挟むことにより断熱性能を高めているが、十分ではない。これは寸法増加が小さい事を優先したため。

また空気中に直接熱風を吹き出す様な使い方では熱風流が冷たい外気を巻き込む事で急激に温度を下げるが、その様な用途には整流器を追加することで外気の巻き込みをできるだけ防いでいる。

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保護管に断熱部を設けたことによる効果

img_44571_m.jpg 断熱無し保護管
                               975℃-45L/min-1000w 

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断熱付き保護管   1016℃-45L/min.-1000w
断熱の評価::同等の温度が2.5%低い電力で達成された。つまり熱効率が約2.5%改善された。保護管先端から10mmの温度は600℃→550℃に低下。 

                         
   
銀ロー付けの実験 →ビデオ再生
               
                  
 
加熱実験 → ビデオ再生
                                                                                                          
          
  
FCM-N 熱風ヒーター専用コントローラFCM-N→ ビデオ再生
    
アルミ硬ロー付けの実験  →ビデオ再生


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            超高温熱風ヒーターセットの接続図 







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