高速道路では特に大型トラックが頻繁に追越し車線に出てきて長く道路を塞いでいる。円滑な交通をさまたげ、高速道路の利便性を大きく損なっている印象だ。何しろこれらのクルマは追越し車線を時速90km以下で走り続ける。走行車線との速度差は時速5km以下、又はほとんど速度差が無い場合もあり、延々と大型トラックが並走して道路を塞ぐ。
他の国の状況は知らないが、いくら何でもこんなマナーの悪い国は無いだろうと思う。だから日本人としてとても恥ずかしい。他の国にバレる前にそっと何とかしたい気分だ。
一般の乗用車のドライバーなどはストレスをためる大きな原因になっている。自動車交通全体での燃費低下も大きいだろう。高速道路は一定の速度で走るのが最も望ましいが、大型トラックのおかげで時速110kmくらいから頻繁に時速80kmくらいまで減速させられる。けっこう急ブレーキになることもある。
つまり時間のロスに加えガソリンのロス、つまりはCO2の排出増加。それに気の短い人にとっては煽り運転の心理的誘因にもなりかねないだろう。
大型車は時速90km以上は出ないように改造(リミッター付)されているので、追越し車線は本来走るべきではない。しかし他人の迷惑を省みず、少しでも早く走りたいという心理状態のトラックドライバーが多いのが現実だ。
まず走行車線と追越し車線という分類が良くない。 低速車線と高速車線にするべきだろう。低速車線の最高速度は時速80kmだ。そして高速車線は最高速度が時速100kmとなる。
普段は走行車線を走って追い越し時のみ追越し車線に出るなどというのは低速車(大型トラック等)と高速車(乗用車等)が混在して走っている現状では非現実的で不合理で危険で燃費経済的にも最悪なルールだというのは警察だって分かっているだろう。早急に改善してほしい。
この様に車線を分けた場合、低速車線は大型トラックなどが主に走る。ここでは最低速度規制が特に重要だ。最低速度は最高速度よりマイナス5km程度で厳しく制限しなくてはならない。
現在の最低速度制限(時速50km)は遅すぎて、実際にそのような車がいたら渋滞や事故,トラブルの原因になり非常に危険だ。なぜこんなありえない速度に設定しているのだろう。反則金も速度超過違反に比べ少なすぎる。警察の常識を疑う 疑うまでもなくどう見ても変だ。変なのはこれだけではない。
例えば時速100kmで流れているクルマ群の中に時速50kmのクルマがいたら相対速度は時速50km。追突すれば大事故になる。これは時速100kmで流れている車群の中を時速150kmで走っているクルマ以上に危険なのだ。なぜなら時速150kmで走っている車は意識しているので前走車を避ける運転が可能だが、時速50km以下で走っている車は不意に前方に現れるので、避ける動作が遅れやすく玉突き事故にもなりやすい。だから最低速度の見直しは絶対に必要だと思う。
もちろん道路状況により最低速度を守れない事はしょっちゅうある。この時に違反にならない条件とは前走車があった場合のみだ。もちろん工事中などで最高速度が制限されている場合には最低速度もそれのマイナス時速5kmになる。それ以外でやむを得ない事情がある場合にはドライブレコーダーの記録で証明すれば良い。
高速道路では大型トラックの最高速度は時速80kmだから最低速度は時速75kmとなる。最高速度に関しては建て前は時速80kmだが、リミッター設定が時速90kmなのでプラス10kmまで大目に見にる方針だと思う。
一般乗用車等はもっぱら高速車線を走る。この車線の最高速度は基本的には時速100km(一部除く)だ。だから最低速度は時速95kmとなる。そして警察に大目に見てもらえる速度超過はたぶん時速15kmオーバーまで。すると実質的な最高速度は時速115kmとなるだろう。これを厳しく守って走らなくてはならない。
高速車線の最低速度は時速95kmなので、大型車がここを走ると自動的に最低速度違反となり、スピードを計測する事なく検挙できる。各種監視カメラやドライブレコーダの画像のみで最低速度違反を証明できるだろう。大型車がやむを得ない事情で高速車線に移った場合はドライブレコーダの記録で無罪を証明すれば良い。例えば最低速度違反車がいたのでやむを得ず高速車線に入り追い越した、など。
警察はこれら特に最低速度違反、車線違反を厳しく取り締まってほしい。罰金額も5倍程度にする必要がある。警察はこれ以上、大目に見る必要はないので、少しでも最低速度違反をすれば厳しく取り締まれば良い。低速車線でも時速75km以下が許されるのは前走車がある場合か登坂車線のみだ。
最低速度を下回った場合にドライバーに警告する機能も必要だろう。これは自動車がその道路の最低速度を認識して、前走車がないのに最低速度以下になれば警告を出す。また道路の装備としても車速を測定して最低速度違反車には警告を出す装置が必要だ。
最近のクルマは自動運転の機能が加わりつつあり、速度を一定にして車間距離も一定に保つ機能は普通に装備されつつある。 だからこの制限速度を守る、という運転は容易になりつつある。
この機能の付いたクルマなら、速度を時速115kmに設定してオートドライブをONにしておけば、車間距離と速度を適切に守って流れに沿った運転をしてくれる。前車と追突しそうになれば急ブレーキも適切にかけてくれるので、オートドライブを使う方がうっかり追突事故も起こりにくいだろう。
片側2車線の高速道路では左側が低速車線、右側が高速車線になる。そして追越し車線は無くなる。乗用車のドライバーも高速道路では基本的には追越しを考えずに走るべきだ。ベルトコンベアにでも乗ったように。ドライバーの選択肢は高速車線を走るか低速車線を走るかのみだ。
先頭車ルールというのが必要だと思う。その車線で車群の先頭を走っているクルマは可能な限り最高速度+15km で走るべきだろう。そしてこのルールが守り切れず後続車が7台以上になれば、とりあえず車線移動して後続車を先に行かせる。
さらに後続車ルールも必要だ。後続車は実質的な最高速度の範囲内で前走車との車間距離を適切に守って走行しなくてはならない。車間距離は長いほど良いというものではない。天候などにもよるので明確な基準は無いかもしれないが、通常は2秒ルール、安全を見ても3秒ルールで車間距離を決める。この機能は最近のクルマでは装備されつつある。
車線間は容易には移動できない様にしておいたほうが良い。黄色ラインかモールやポールで車線移動を阻止する。追い越し目的ではなく都合で車線移動したい人は、黄色車線を超えて車線移動することは問題ない。しかし追い越しのために車線移動すれば違反になる。これなら行儀の悪い人が追い越しのために頻繁に車線移動するのを阻止できるだろう。
追越しのための車線移動は道路監視カメラや一般車のドライブレコーダーの記録ででも摘発できるようにしたい。一般車からリアルタイム映像をインターネットにアップすることは簡単にできるようになった。この様な摘発サイトを警察は作っておき、そこに投稿されたリアルタイム映像は証拠として採用できるように法整備をする。
先頭車ルール、後続車ルール、最低速度さえ適切に守られていれば、高速道路は全線追い越し禁止(進路変更を伴わない”追い抜き禁止”ではない)にしたほうがよい。
もちろんインターチェンジやPA、SAの近くでは自由に車線移動できなくてはならない。黄色ラインはこの様な場所では白線にしてめりはりを付ける。
片側3車線以上の道路でのみ一番右の車線が追越し車線になる。または右車線が高速車線,中央の車線は中速車線として最高速度を時速90kmにする。これなら大型車が走り続ける事も可能な車線になる。高速道路では不必要な追越しなどせず、皆が最高速度にできるだけ近い速度で淡々と走り続けるのが輸送力でも最大になり、安全で快適な道路になるだろう。
乗用車等でもドライバーの腕や気分等で高速車線を時速100kmオーバーで走り続けるのは困難な時もあるだろう。その様な場合は必ず低速車線に移り、他の大型トラックなどと適正距離を保って粛々と走行しなくてはならない。ここでの最低速度(時速75km)すら出せない人は高速道路を走ってはならない。
もちろんやむを得ない渋滞などで最低速度以下になるのは仕方ない。そうでない限り最低速度違反は最高速度違反同様に、あるいはそれ以上に悪い事と認識しなくてはならない。最低速度違反は交通を妨げ、渋滞の原因にもなり、皆の時間とお金を無駄にして地球温暖化にも悪影響する重大犯罪なのだ。